朝日米とは – 100年受け継がれる、岡山発の名品種


岡山が誇る伝統品種、その魅力と価値

朝日米(あさひまい)は、岡山県で誕生した歴史あるお米で、日本の良食味米の礎を築いたとされる品種です。明治時代末期に開発され、昭和初期には全国的に広まりました。現在では限られた地域でのみ生産されており、その希少性と味の良さから、知る人ぞ知る「幻の米」とも呼ばれています。

私たちトリニティファームでは、この朝日米の魅力を守り、次世代へとつなげるため、岡山の風土と真摯に向き合いながら、丁寧な栽培に取り組んでいます。

朝日米の特徴

あっさりとした味わい

朝日米は、現代の主流である甘みの強いお米とは異なり、すっきりとした上品な味わいが特徴です。口に含んだときの主張は控えめですが、噛むほどにじんわりと広がる旨味があります。料理と調和しやすいため、日々の食卓に自然に溶け込み、飽きのこない味として長く愛され続けています。

粒立ちと食感の良さ

炊き上がりはふっくらとしながらも、べたつきすぎず、粒がしっかりと感じられるのが朝日米の特徴です。粘りは控えめで、口の中でほろっとほどけるような食感があり、あっさりとした風味と相まって非常に食べやすい仕上がりとなります。

冷めても味が落ちにくい

朝日米は冷めても硬くなりにくく、風味も損なわれません。このため、おにぎりやお弁当にも向いており、作り置きや持ち運びのシーンでもその魅力を発揮します。

良食味米の祖としての役割

朝日米は、昭和初期の育種研究において数多くの品種の交配親となり、日本の稲作の歴史に大きな影響を与えました。コシヒカリ、あきたこまち、ヒノヒカリなど、今や定番となった品種のルーツには、朝日米の遺伝子が組み込まれています。

つまり朝日米は、単なる一つの古い品種ではなく、日本のお米の味と品質の“基準”をつくった存在なのです。

トリニティファームの取り組み

私たちトリニティファームでは、朝日米の持つ本来の魅力を最大限に引き出すため、自然との調和を大切にした栽培を心がけています。岡山の豊かな水と、昼夜の寒暖差のある気候、そして手間を惜しまない土づくり。どれもが、朝日米の品質に欠かせない要素です。

また、農薬や化学肥料の使用を必要最低限に抑え、環境負荷の少ない農業にも取り組んでいます。こうした日々の積み重ねが、毎年の稲穂に確かな違いをもたらしてくれます。

なぜ、今「朝日米」なのか

現代の主流となっているお米の多くは、甘みと粘りが強く、「インパクトのある味」を目指して開発されています。しかし、毎日食べるお米だからこそ、口に入れたときのやさしさ、主張しすぎない風味、料理との相性といった「普遍的なバランスの良さ」が見直されつつあります。

朝日米は、そうした時代の流れに応えることのできる、古くて新しいお米です。派手さはないかもしれませんが、誠実で、長く付き合える味。食卓に寄り添う米として、私たちはこの品種を守り、育て、届けていきたいと考えています。

朝日米を未来へつなぐために

私たちが育てる朝日米は、単なる商品ではなく、「土地と人と時間が育てた一つの結晶」だと考えています。過去から現在へ、そして未来へ。100年以上続くこの品種の歴史に、新たな価値を加えながら、持続可能なかたちで次の世代へと引き継いでいきます。

農業には、見えない手間や時間がかかります。しかし、その一つひとつの積み重ねが、朝日米という味わい深い一粒につながっているのです。

岡山の地から、誠実に育てたお米を、皆さまの食卓へお届けします。

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