さがほのか~やさしい甘さと艶やかな美しさ、佐賀生まれの定番いちご


「さがほのか」品種の起源と名前の由来
「さがほのか」は、1991年に佐賀県農業試験研究センターで「大錦」と「とよのか」を交配して誕生したいちごです。1997年に品種出願、2001年に品種登録され、現在では九州を中心に全国各地で広く親しまれている人気品種です。
品種名の「さがほのか」には、佐賀県の名を冠してPRするとともに、“ほのか”に香る甘さを持ついちごに育ってほしいという願いが込められています。かつては、着せ替え人形の「リカちゃん」がイメージキャラクターを務めていたこともあります。
「さがほのか」特徴(味・見た目・食感)
さがほのかの魅力は、控えめな酸味とみずみずしい甘さのバランスにあります。
- 果実はやや大きめで、スリムな円錐形
- 果皮は明るく艶やかな紅色で、ケーキなどの装飾にも映える
- 果肉はやや硬めで日持ちがよく、輸送性にも優れる
- 酸味は穏やかで、甘みが際立ちやすい
- 香りが立ちやすく、風味のある仕上がり
糖度自体は10~12度と中程度ながら、酸味が少ないため、より甘く感じやすいのが特徴です。
後継種「いちごさん」との違い
近年、さがほのかの後継品種として登場した「いちごさん」は、2018年に佐賀県で品種登録された新品種です。
- さがほのか:甘さが際立ち、酸味控えめでまろやか
- いちごさん:甘さと酸味のバランスが取れ、より爽やかな印象
どちらも見た目の美しさに優れていますが、よりやさしい甘さを好む方には「さがほのか」がおすすめです。
栽培に適した気候と土地柄
さがほのかは、冬から春にかけてのハウス栽培に適した品種で、比較的温暖な気候を好みます。
岡山の瀬戸内海式気候は、晴天が多く寒さが穏やかで、いちごにとって理想的な生育環境です。
さらに、適度な湿度や水はけの良い土壌条件も、果実の美しさと糖度の向上につながります。
トリニティファームでの取り組み
トリニティファームでは、「さがほのか」本来の魅力を引き出すために、温度・湿度・日照管理を徹底し、病害虫リスクを抑えた環境づくりに取り組んでいます。
果皮の艶や色づきを良くするため、ハウス内の通気性や光の取り入れ方にも工夫を凝らし、完熟のタイミングを見極めて手作業で収穫。
市場出荷はもちろん、贈答用にも喜ばれる、味・姿・香りの三拍子そろったいちごを育てています。
収穫時期・選び方・食べ方
- 旬:12月~5月下旬(最盛期は1〜3月)
- 見分け方:果皮が鮮やかな紅色で、艶があるもの。香りがしっかり立っているものが新鮮。
- 保存方法:冷蔵庫の野菜室で乾燥を防ぎながら保存(2~3日以内の消費が目安)
- おすすめの食べ方:
- そのまま冷やして
- 練乳をかけずにシンプルに
- ケーキやパフェのトッピング
- 冷凍してスムージーやミルクにも◎
まとめ 〜やさしさが詰まった一粒〜
「さがほのか」は、甘みとやさしさが共存する、万人に親しまれるいちごです。
味・見た目・香りのバランスが良く、子どもから大人まで安心して楽しめる“家庭にも贈答にも選ばれるいちご”。
トリニティファームでは、この“やさしさ”を大切に、まごころを込めて毎年栽培しています。
日々の食卓に、季節の贈り物に。心までほのかにあたたかくなる、そんな一粒をお届けします。