紅ほっぺ(べにほっぺ)~甘さ・酸味・コクがそろった「いちご本来の味わい」を楽しめる王道品種

「紅ほっぺ」品種の起源と名前の由来

「紅ほっぺ」は、静岡県農業試験場で開発され、2002年に品種登録された静岡県を代表するいちごの一つです。

「章姫(あきひめ)」と「さちのか」という2品種を掛け合わせて生まれ、両親の特性をバランスよく受け継いでいます。

  • 「章姫」:甘みが強く、果実が大きくジューシーな品種
  • 「さちのか」:酸味とコクがあり、果肉が締まっている品種

「紅ほっぺ」という名前は、果皮の紅色の美しさと、ほっぺが落ちるほどのおいしさをイメージして名付けられました。

「紅ほっぺ」特徴(味・見た目・食感)

紅ほっぺは、「いちご本来の甘酸っぱさ」を堪能できる品種です。

  • 果実の形:縦に長めの円錐形で大粒
  • 果皮:艶やかで濃い紅色
  • 果肉:中心部までほんのり赤く、しっかりした食感
  • 味わい:糖度12〜13度前後と高め。甘みの中に酸味とコクがあり、口の中でしっかり“味が立つ”
  • 香り:芳醇でフレッシュな香り立ち

見た目も味も華やかで、スイーツとの相性も抜群。そのままでも練乳などを添えても、美味しさが際立ちます。

「紅ほっぺ」栄養・成分面での特長

紅ほっぺには、**アントシアニン(ポリフェノール)**をはじめ、**ビタミンC・スクロース(ショ糖)**が豊富に含まれています。

特にショ糖の含有量が多いため、**単なる甘さではなく「コクのある甘さ」**が感じられるのが特徴です。

「紅ほっぺ」生産地と栽培特性

主な生産地は静岡県を中心に、愛知・茨城・九州エリアにも広がっています。

多収性があり、果実が硬く日持ちしやすいため、市場流通にも強い

一方で、サイズのばらつきが出やすく、収穫のピークは1月以降のため、クリスマス期の需要にはやや不向き

こうした特性から、春の観光シーズンのいちご狩り品種として非常に人気があります。

トリニティファームでの取り組み

トリニティファームでは、紅ほっぺの「甘み・酸味・香りの調和」を最大限に引き出すため、以下の点に注力しています:

  • 温暖な気候と昼夜の寒暖差を活かした糖度管理
  • 果皮のつやと果肉の締まりを意識した水分・肥培管理
  • 香りと食感を損なわないよう完熟を見極めて手摘み収穫

紅ほっぺ本来の“深みのあるいちごらしさ”を、味・香り・姿で届けられるよう育てています。

収穫時期・選び方・保存・おすすめの食べ方

収穫時期:12月中旬〜5月上旬(最盛期:3〜4月)

選び方:果皮がヘタの近くまで均一に紅く色づき、つやがあるもの/芳香がしっかり感じられるもの

保存方法:乾燥を防ぎ、パックのままポリ袋へ。冷蔵庫の野菜室で保管(2〜3日以内に消費)

おすすめの食べ方

  • そのままで濃厚な甘酸っぱさを
  • 練乳・生クリーム・あんことの相性抜群
  • タルト・ショートケーキ・パフェに断面を活かして
  • 鮮やかな色を活かしたジャム・コンフィチュールにも

まとめ 〜「いちごらしさ」を体現する紅ほっぺ〜

紅ほっぺは、甘みと酸味、そしてしっかりとした果肉と香りが融合した、「王道のいちご」らしさを持つ人気品種です。

トリニティファームでは、その“いちごらしさ”を丁寧に育て、まごころ込めてお届けしています。
口いっぱいに広がる果実のコク、春の香りを、ぜひご家庭で味わってみてください。